Studencheskie Programmisty

結局CSS3のlinear-gradientはどう書いたらいいのかまとめてみた (最新仕様・全ブラウザ対応版)

Dec 07, 2012
訂正:
訂正:@haxeさん 情報提供どうもありがとうございました
訂正:IE9にのみfilterを適用させない部分で誤りがあったのを訂正

linear-gradientの仕様が何度も変更されたことに加え、ブラウザが古い仕様しか対応してなかったり、逆に古い仕様のものは書いても無効になったりとCSS3のグラデーションが非常に複雑になっているので、勉強も兼ねて各ブラウザの実装状況をまとめてみた。

なお、Opera MiniとOpera Mobileについては情報が少ない上にサイトによって書いてあることが違うなど錯綜しているので、後日改めて詳しく調査しようと思っています。すべてリリースノートなどからの推測であり、実機での確認はしていませんので、ここが違っているなどの指摘も大歓迎です。

Internet Explorer

IE5.0以下 IE5.5-7 IE8 IE9 IE10
filter × Gradient Filter (A, ABBR, ACRONYM, ...) ○[-ms-], ○ -ms-filter property (Internet Explorer) ○[-ms-], ○ ×
SVG × × × SVG - Internet Explorer 9 Guide for Developers
-webkit-gradient × × × × ×
linear-gradient 存在 × × × × -ms-linear-gradient() function (Internet Explorer) linear-gradient() function (Internet Explorer)
toなし × × × × ○[-ms-] ×
toあり [20110908 WD以降] × × × × ×
角度反時計回り × × × × × ×
角度時計回り [20110712版以降] × × × × ○[-ms-]

Firefox

Firefox 1.0以下 Firefox 1.5-3.5 Firefox3.6-9.0 Firefox 10.0-15.0 Firefox 16.0-
filter × × × × ×
SVG × 開発者のための Firefox 1.5 | MDN
-webkit-gradient × × × × ×
linear-gradient 存在 × × linear-gradient - CSS | MDN 685400 – Add a new syntax to -moz-linear-gradient per latest css spec
toなし × × ○[-moz-] ○[-moz-] ○[-moz-] ×
toあり[20110908 WD以降] × × × ○[-moz-] ○[-moz-]
角度反時計回り × × ○[-moz-] ○[-moz-] ○[-moz-] ×
角度時計回り [20110712版以降] × × × × ×[-moz-]

Safari & Chrome

Safari 3.0以下 Safari 3.1-3.2 Safari 4.0-5.0 Safari 5.1- Chrome 3-9 Chrome 10-
filter × × × × × ×
SVG × Safari 3.1 のアップデートについて Scalable Vector Graphics - Wikipedia
-webkit-gradient × × Safari CSS Visual Effects Guide: Using Gradients linear-gradient - CSS | MDN
linear-gradient 存在 × × × Safari CSS Visual Effects Guide: Using Gradients × linear-gradient - CSS | MDN
toなし × × × ○[-webkit-] × ○[-webkit-]
toあり[20110908 WD以降] × × × × × ×
角度反時計回り × × × ○[-webkit-] × ○[-webkit-]
角度時計回り [20110712版以降] × × × × × ×

Opera

Opera 8以下 Opera 9.0-11.0 Opera 11.10 Opera 11.60 Opera 12.10 Opera 12.50-
filter × × × × × ×
SVG × Opera 8 の SVG のバグ: Days on the Moon Opera: Opera 9 のサポートするウェブ標準ならびに仕様
-webkit-gradient × × × × × ×
linear-gradient 存在 × × CSS3 linear gradients - Dev.Opera Opera: CSS3 Image Values and Replaced Content module support in Opera Presto 2.9 Opera Developer News - What's new in Opera 12.10 beta Opera Developer News - CSS vendor prefixes in Opera 12.50 snapshots
toなし × × ○[-o-] ○[-o-] ○[-o-] ○[-webkit-] × ○[-webkit-] ×
toあり[20110908 WD以降] × × × ○[-o-] ×[-o-] ×[-webkit-] ×
角度反時計周り × × ○[-o-] ○[-o-] ○[-o-] ○[-webkit-] × ○[-webkit-] ×
角度時計回り[20110712版以降] × × × ×[-o-] ×[-o-] ×[-webkit-] ×

Mobile Browsers

iOS Safari 3.1以下 iOS Safari 3.2-4.0.3 iOS Safari 4.0.4-5.0 iOS Safari 5.1- Android 2.0以下 Android 2.1-2.3 Android 3.0 Android 4.0
filter × × × × × × × ×
SVG × 第4回 ベクター形式のグラフィックを扱うSVGの基本 | Think IT × × 第4回 ベクター形式のグラフィックを扱うSVGの基本 | Think IT
-webkit-gradient × × CSS3 Linear Gradient Syntax Breakdown | Impressive Webs × CSS3 Linear Gradient Syntax Breakdown | Impressive Webs
linear-gradient 存在 × × × linear-gradient - CSS | MDN より Webkit 534.16で -webkit-linear-gradient をサポート。一方、Safari - Wikipediaより、iOS Safari 5.1 ではじめて Webkit 534.16以上を搭載。 × × × Can I use... Support tables for HTML5, CSS3, etc
toなし × × × ○[-webkit-] × × × ○[-webkit-]
toあり[20110908 WD以降] × × × × × × × ×
角度反時計回り × × × ○[-webkit-] × × × ○[-webkit-]
角度時計回り [20110712版以降] × × × × × × × ×
  • [-ms-]などは当該ベンダープリフィックスが必要という意味を表します。
  • Firefox 16以降のように1つのブラウザに複数の項目があるのは、ベンダープリフィックスによってサポートされる構文が異なっていることを表します。
  • iOS本体のバージョンと、搭載されているSafariのバージョンの対応表はWikipediaが詳しいです。

これから分かるように、現時点(2012/12/7)ではWebkitは最新の構文(to付き)に対応していません。また、FirefoxやOperaのようにプレフィックスを付けるかどうかでtoなしの古い構文が使えたり使えなかったりと変化します。 

さて、では結局過去のブラウザも含めて全てに対応するにはどう書けばいいのでしょうか?上から下へ#000〜#fffのグラデーションをかけるコードを例に示します。実際には、対応したいブラウザののみ取捨選択して記述するのが実用的かと思われます。また、SVGをbase64エンコードしたものは、Gradient Generatorなどからコピペすると簡単です。

.gradient {
    /* Old Browsers */
   background: #000;

   /* IE9, Firefox 1.5-3.5, Safari 3.1-3.2, Opera 8.0-11.0, iOS Safari 3.2-4.0.3 */
   background: url(data:image/svg+xml;base64,...);

   /* Safari 4.0-5.0, Chrome 3-9, iOS Safari 4.0.4-5.0, Android 2.1-3.0 */
   background: -webkit-gradient(linear, left top, left bottom, color-stop(0%, #000), color-stop(100%, #fff));

   background: -webkit-linear-gradient(top, #000, #fff);       /* Safari 5.1+, Chrome 10+, iOS Safari 5.1+, Android 4.0+ */
   background:    -moz-linear-gradient(top, #000, #fff);       /* Firefox 3.6-15.0 */
   background:      -o-linear-gradient(top, #000, #fff);       /* Opera 11.10-12.10 */
   background:         linear-gradient(to bottom, #000, #fff); /* IE10, Firefox 16.0+, Opera 12.50+ */

   /* IE 8+ */
   /* "-ms-filter" should be included first before "filter" in order for the filter to work properly in Compatibility View */
   /* http://msdn.microsoft.com/en-us/library/ms530752%28v=vs.85%29.aspx */
   -ms-filter: "progid:DXImageTransform.Microsoft.gradient(startColorstr='#000000', endColorstr='#ffffff', GradientType=0)";

   /* IE 5.5-7 */
   filter: progid:DXImageTransform.Microsoft.gradient(startColorstr='#000000', endColorstr='#ffffff', GradientType=0);
}

/* Set filter: none; for IE 9+ */
/* Browsers which support both Media Queries and -ms-filter are only IE 9+ */
@media screen and (min-width:0) {
   .gradient {
     -ms-filter: "";
   }
}

ここで、気をつけなくてはならない点が3箇所あります。1つ目は、Opera 12.10以上は -webkit-linear-gradient もサポートしているという点です。linear-gradientをきちんと書いている分には大して気にする必要はありませんが、linear-gradientでtoを忘れてしまったり、-webkit-linear-gradientのみが書いてあった場合など思わぬところで-webkit-linear-gradientの指定が有効になってしまう可能性があります。

2つ目は、方向を角度で指定する場合(90degなど)、古い構文と新しい構文で向きが大きく変わる点です。古い構文では、「0°は右で、反時計回りに角度が増加」という形ですが、新しい構文では「0°は上で、時計回りに角度が増加」となります。つまり、「90deg」と指定した場合、古い構文では下から上へのグラデーションとなりますが、新しい構文では左から右になります。

最後に、IE9について少し気をつける必要があります。IE 9はSVGと-ms-filterの両方に、IE 10はlinear-gradientと-ms-filterの両方に対応しているため、なにも対策をせずに書くと共に有効になってしまい表示がおかしくなります。そのため、CSSハックを使ってIE 9以上では filter: none; に上書きします。CSSハックを使うのが嫌な場合は条件付きコメントなどで上書きすればよいでしょう。 IE9はSVGと-ms-filterの両方に対応しているため、なにも対策をせずに書くと共に有効になってしまい表示がおかしくなります。そのため、IE9から対応しているMedia Queriesを使い、IE9のみ filter: ""; と上書きします。

参考

    Posted at 22:02 CSS | Permanent Link | Comments/Trackbacks ()
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    MikuInstallerとHomebrewで最新版のWineを簡単に使う

    Jul 01, 2012
    winecfgの「Wineについて」

    MacでWineを使ってる人には言わずと知れた、Wineを簡単に使うためのツールMikuInstallerだが、様々なところで指摘されているように、開発が止まってしまったせいで内蔵されているWineがかなり古いものになってしまっている(内蔵版のバージョンが1.1.2なのに対して現在の最新開発版は1.5.6)。最新のWineに入れ替える方法もいろいろなところで解説されているのだが、WineBottlerからWineを持ってくるとかの記事が多くて、これも今となってはあまり役に立たない(WineBottler内臓のWineはバージョン1.1.44)。

    なんとかして、あくまでMikuInstallerの内蔵Wineを置き換えるという方向で、いろいろいじっていたら、wineの更新に強い方法を発見したので自分用メモも兼ねて書いておく。以下その手順。

    MikuInstallerをダウンロード

    MikuInstallerからdmgファイルをダウンロードして好きなところへコピーする。

    Homebrewを使ってWineをインストール

    手抜きだがMacPortsのWine1.5からHomebrewのWine1.5に移行する|mattintosh noteにHomebrewの導入方法も含めて解説されているのでそちらを参照にしてHomebrewとWineをインストール。--develを付けないと最新安定版が、付けると最新開発版がインストールされる。

    MikuInstallerの中身をいじる

    多くのサイトでは、MikuInstaller.app/Contents/Resources/Wine.bundle/Contents/SharedSupport/ の bin, include, lib, share を上書きすると書いてあるのだが、Homebrewで /usr/local/bin/ 以下にWineをインストールすると、それらはすべて /usr/local/Cellar/ 以下へのシンボルリンクとなってしまい、単純にコピーしてしまうとリンクが切れてしまう。そこで、コピーするのではなく、startwine.shを書き換えてWineの読み込み先を内蔵Wineから /usr/local/bin/ にインストールしたWineへと変更する。

    MikuInstaller.app/Contents/Resources/Wine.bundle/Contents/Resources/script/startwine.sh の37行目

    PATH=/usr/bin:/bin:/usr/sbin
    

    PATH=/usr/bin:/bin:/usr/sbin:/usr/local/bin
    

    に変更し、同45行目

    MIKUSUPPORT="$MIKUBUNDLE/Contents/SharedSupport"
    

    MIKUSUPPOET="/usr/local/"
    

    に書き換えればOK。

    このように、startwine.shを書き換えてしまえば、Wineを更新したい時でも、いちいちインストール先からコピーして…という煩わしい作業をすることなく、ただWineをアップグレードすればよいのでとても楽ができるという利点もある。アップグレードの方法については、他に分かりやすいHomebrewの解説のサイトがあると思うので、そちらを参照して下さい。

      Posted at 13:26 日記 | Permanent Link | Comments/Trackbacks ()
      Tagged as: developmentmac

      miのJavaScriptモードを作った

      May 12, 2012

      mi.app用のJavaScriptモードを作ってみた。miはコード補完機能が標準でついてないので、そこのところを補完することを第一目標として作成した。詳しい機能などはGithubの方に書いておいたので、そちらも参照のこと。

      スクリーンショット

      主な機能

      • JavaScriptの主要なプロパティ名/メソッド名をキーワードとして登録。
      • 関数・オブジェクト・変数名を自動的に見だしリストに追加し、かつキーワードとして登録。
        • キーワードに登録されたものは、コード入力中にescまたはCtrl+Spaceを押すことでコードの補完候補に現れるようになるので、入力の負荷が大幅に削減される。
      • function/if/for/whileなどのあとで自動的にインデントを一段深くする機能を搭載
      • ツールとして、JSDocのコメントをカーソルの位置に挿入する機能と、JSDoc Toolkitで表示中のファイルのドキュメントを作成する機能を搭載

      インストール

      Githubからダウンロード(ページ上の「ZIP」ボタンからzipでまとめてダウンロードできる)して、「JavaScript」フォルダをLibrary/Application Support/mi/mode/のなかに放り込めばインストールは完了です。

        Githubを導入してみた

        Apr 12, 2012

        受験も終わり、一息ついたので久しぶりにエントリを書いてます。以前より2台のパソコンで開発していたプロジェクトがあり、Google Codeで管理していたのですが、Subversionだとディレクトリを移しただけでうまく同期できなくなってしまい不便なので、以前導入しようとして挫折していた Github にもう一度挑戦してみました。

        よくよく調べてみると、Github には Github for Macというのがあり、コマンドラインでごにょごにょしなくてもレポジトリ作ったりコミットしたりできるみたいで、とても使いやすかった。使いやすそうな奴は軒並みシェアウェアなSubversionとは大違い。もっと早く導入すればよかった。

        というわけで、今後はuserChrome.jsスクリプトなどの制作物は基本的に Githubのアカウントの方に置いていきますので、よろしくお願いします。

          Posted at 17:52 日記 | Permanent Link | Comments/Trackbacks ()
          Tagged as: developmentgithub